写ルンです vs iPhone 仁義なき戦いの勝敗は?

永遠に決着がつかない写ルンですiPhoneの戦い。そんなのハナから決着がついているだろう!なんて言わないでください。
 
それぞれメリット・デメリットがあって、それはおそらくユーザーの感覚次第だから決着がつかないのです。
 
今回は、平成から続くこの戦いを筆者の独断と偏見で検証してみました。
 

■iPhoneがあれば何もいらない時代

 
カメラ好き・写真好きの人は、日常の思わぬ場面で「カメラ忘れた!」と悔やまれることは、しばしばあるものです。
 
カメラというのは嗜好品で、手元に便利なカメラ付きスマホがあればそれで事足りてしまう。わざわざ重い思いをしてカメラを持ち歩くなんて、よっぽどの写真好きでしょう。
 
筆者もJ-PHONEの写メール時代から携帯カメラにはお世話になっていて、昨今の目覚しいスマホカメラの進化にすっかり甘えている次第です。
 
ちなみに仕事ではSONYα7III、プライベートでちょっと持ち出すにはRICORのGR DIGITAL、普段はiPhone SEという装備(フィルムカメラはおいといて…)。iPhoneでさえ小型を選ぶこのラインナップからして、とにかく軽量化したいという思いが伝わるでしょうか。
 
しかしながら、やはりスマホカメラと純粋なカメラはどう考えても別物であることは心得ているので、大事なシーンでカメラを持っていないときは、日頃からの己の怠慢を恨むわけであります。
 

■小田原城登るのにカメラ忘れた!


歴史好きであり神奈川県在住の筆者ですが、これまで30年以上小田原城に近づいたことが一度もありませんでした。
 
小田原は伊豆へ行くときの通り道でしかなく、特に導かれず過ごしてきましたが、ひょんなことから足柄で用を済ませた帰り道に小田原で下車することに。
 
小田原で乗り換えるなら、小田原城へ寄らんと…!コロナ禍で休眠中だった冒険心がいきなり呼び覚まされたのです。
 
しかし、ここでカメラを持っていないことに気がついた筆者。これは禁断のインスタントカメラを購入するしかないと思い立ったわけです。
 

・写ルンですが売ってない

 
コンビニで買えるだろうと足柄のコンビニへ行くと、ない。この時代にインスタントカメラなんて売っていないのです。そりゃあそうか。
 
どう見ても年上の店員さんに「インスタントカメラ置いてますか?」なんて聞いても、はて?なんですかそれ?とばかりに目を丸くされてしまう始末。結果的には小田原駅のニューデイズで購入できたのですが、要するに観光地でしか需要がないということ。
 
かつてみんなが持ち歩いた写ルンですは、今や本当に物好きしか求めなくなってしまいました。
 

■写ルンです vs iPhoneを検証

 
さて、ようやく手に入れた写ルンですを持っていざ小田原城へ。
 
写ルンですを撮るのは10年ぶりくらいでしょうか。カチカチと巻き上げるプラスティックの音が学生時代を思い起こさせます。
 
こちらが小田原城天守閣からの写真。
 

<iPhone SEで撮影>
 

<写ルンですで撮影>
 
どうでしょうか、このエモみ。これが“エモさ”ですよね。
 
どこまでも鮮明に映るデジタル写真に慣れてしまっている私たちは、一見写ルンですの写真に味気なさを感じてしまうかもしれません。
 
しかし、記憶の中のシーンとしてどちらがリアルかというと間違いなくインスタントカメラの方ではないかと思います。
 
人の記憶はそんなに鮮やかではなく、曖昧でぼやけているはず。
 

■写ルンですのメリット・デメリット(独断と偏見)

 
いくらインスタントカメラとはいえ、写ルンですも枚数に限りがあるれっきとしたフィルムカメラですから、やはりシャッターを切るときには一魂集中するわけです。
 
そうやって撮った写真と、何枚でも撮れると思って撮ったデジタル写真ではやはり画質以上に写りが違います
 
ここはフィルムカメラの最大のメリットだと言えるでしょう。

・メリット

 

<写ルンですで撮影>被写体のお猿さんも勢いが違います。
 
 
写ルンですのメリットは、エモいことに尽きます。エモいとは、なんと便利な単語なのでしょう。
 
ノスタルジックであり、記憶に刻まれる情景をそのまま記録してくれる気がします。
 
そして、適当であることがもう1つのメリットではないでしょうか。
 
どこまでも鮮明で、失敗することがないデジタル写真は、ある意味神経質で隙がありません。
 
それに比べ、写ルンですのレンズの適当さときたら。周辺は歪むし、空は青くないし、見たまま映らないじゃないか!と、そのゆるさが今必要なことなのではないかと思います。
 

・デメリット

 

<iPhone SEで撮影>お猿さんから「どうせiPhoneだろ?」という声が聞こえてくるよう。
 
 
デメリットとしては、やはり鮮明ではないこと。記録写真にしては曖昧すぎて感覚的すぎるところがあります。
そして、環境負荷のこともあるでしょう。
 
サステナブルの注目が高まる一方で、使い捨てのカメラを選ぶことへの罪は重くなっていくのかもしれません。
もっともながら、残念なところでもあります。
 
さらには、コスパの問題。今回は、36枚撮りの写ルンですを1台買うのに1300円超でした。筆者の学生の頃の倍額しているでしょうか。
 
ここに現像代、場合によってデータ書き込み代、プリント代がかかってくるわけです。
 
最後に、今回は一人での観光だったので終始風景ばかりを撮りましたが、なんだか風景はいまひとつ。写ルンですは人物を撮る時こそ本領を発揮するのではないかという気がしました。
 
歪みがあるからこそ、いかようにもできる人物撮影に向いていると思います。
 

■写ルンですしか勝たん!わけではない

 

 
ということで、写ルンですとiPhoneカメラの勝敗結果は引き分け
 
これは、時代が変わっても決着はつきません
 
写ルンですにはインスタントカメラの良さがあるし、iPhoneはエコですぐ見返すことができて編集もすぐできて鮮明です。
 
結局のところ、同じカメラというツールを使った写真ですが、出来上がるものは全く趣旨が異なるものなのかもしれません。
 
誰かとの思い出をフィルムに残したいけれど、身軽でいたい。また、カメラ忘れた!というシーンでは、写ルンですが大いに活躍してくれるでしょう。
 
 
それでは、ご高覧いただきありがとうございました。
 

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