昆虫食が世界を救う?コオロギせんべいを食べて地球の未来を考える。

2050年には世界人口が100億人を突破し、2030年頃にはタンパク質の供給が追いつかなくなると予想されている。
環境問題への関心や健康志向の高まりによって、数年前からジワリと盛り上がりを見せている昆虫食は食肉に代わるタンパク源として注目が高まっているが、果たして社会問題解決の切り札となるのだろうか。
実際に「コオロギせんべい」を試食して、昆虫食と地球の未来について考えてみよう。

コオロギせんべいで昆虫食初体験

昆虫食で今最も定番になっているのが、コオロギ。豊富なタンパク質を含むことから、スーパーフードと称され、せんべい、コーヒー、クッキー、さらにはビールなど様々な商品開発が進む。
そんな情報を流し読んでいた筆者も、ついにドラッグストアでコオロギスナックに遭遇した。

初めてのコオロギ試食体験。過去に虫を口にしたことはないので、全くの昆虫食素人だ。
当然、昆虫らしさを感じさせない商品を選びたい。

選んだのは『認定!ビールに合う虫「スーパーコオロギおつまみせんべい」』。
パッケージはいたってシンプルで、中の様子が見えているのが安心材料だ。

せんべいには、粉末にしたコオロギが使われているとのこと。
いくら形状がないとはいえ、生前どこに生息していたコオロギなのかは気になるところだが、オーガニック飼料で育ったカナダ産の優秀な(?)コオロギらしい。

ビールに合う黒胡椒しょうゆ味だというので大体の味は想像ができたが、それでも恐る恐る香りを嗅ぎながらひとくち。

こちらの期待通り、何の問題もないせんべいの味だ。
ホッとした半分、こんなものかと少し残念に感じてしまうのは人間の性。

しかし、ここまで普通のせんべいと変わらないのであれば、普通のせんべいを選びたい。

昆虫食はエコなのか?

人類の発展と切り離すことはできない昆虫食の歴史は、約700万年もさかのぼることができる。
古代ローマや古代ギリシャではセミを食べていたというが、日本では江戸時代以降の文献に多くが記されているという。

この時庶民に食べられていた昆虫は、イナゴ、スズメバチの幼虫、タガメ、ゲンゴロウ、など。煮たり焼いたり、様々な調理方法で当時の人の貴重なタンパク源となっていた。

特にコオロギは1匹あたり約64〜70%がたんぱく質で構成されており、100gあたりのタンパク質量で比較すると、牛の3倍近くの含有量に相当する。

コオロギで環境負荷が軽減

鶏、豚、牛などの家畜の飼育にかかる水、エサ、そして温室効果ガスの発生が地球環境への影響があるとして議論になっているが、これをコオロギに置き換えると圧倒的に環境負荷が軽減されると言われる。
例えば、エサの量は牛の5分の1以下、水の量は約5500分の1、温室効果ガスの排出量は28分の1といった具合だ。
また、約35日で成虫になるため生産が容易であることもメリットだといえる。

昆虫食は世界を救うか

世界に目を向けると、現在約20億人が約1900種類の昆虫を食料にしている。
昆虫食の盛んなタイでは養殖事業が拡大。環境意識の高いヨーロッパでも、これまでタブー視されていた昆虫食の開発に対して国や専門の団体が後押しし少しずつ門戸が開かれつつあるようだ。

肉を食べた時の幸福感は単純に昆虫で置き換えられるものではないが、昆虫食は世界を救う画期的なアイデアである。

昆虫食の盛り上がりの裏に、近い将来の食糧問題があることは知っておきたい。

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